InfraLab

Guide · 運用・トラブルシュート

ライブファイバ検出器(FiberLert)

ファイバを OPM・機器・顕微鏡・自分の目に通す前に『この端/このポートに光が来ているか』を手元で確かめる——それがライブファイバ検出器の役割です。代表格 Fluke FiberLert を例に、端面検出型の仕組み、活線・極性・ダークファイバの確認手順、そして在線のまま挟むクランプオン式『ファイバ識別器』との違いを整理します。

更新 2026-06-21/6/ライブファイバ検出器 · Fluke FiberLert · FIBERLERT-125 · 活線検出
01

ライブファイバ検出器とは(端面検出型)

DOM は装置側から読む手段ですが、現場では「この端/このポートに光が来ているか」を手元で確かめたい場面が多い。DOM 非対応の SFP や DAC、装置にログインできない、 露出したファイバ端をOPM・機器・顕微鏡・自分の目に通す前に活線か知りたいとき——ここで使うのがライブファイバ検出器です。代表格は Fluke Networks FiberLert(FIBERLERT-125) ※ Amazon アソシエイトのリンクを含み、購入で当サイトに収益が入る場合があります。

Fluke Networks FiberLert(FIBERLERT-125)本体FiberLert(FIBERLERT-125)でファイバ端/ポートの活線を確認する使用イメージ
Fluke Networks FiberLert(FIBERLERT-125)

仕組みは端面検出型。本体先端のセラミックフェルールを LC レセプタクル(オープンなポート/アダプタ)に挿すか、 付属アダプタでパッチコードの端をかざすと、ファイバ端/ポートから出射する光の有無を光と音で知らせます。端面どうしをマッチング接続させない(=触れない)ので端面を汚さない・傷つけない(OPM は挿すたびに汚染リスクがある)。 設定も判読も不要の GO/NO-GO です。

02

クランプオン式『ファイバ識別器』とは別物

在線のまま中間で挟む用途は不可

FiberLert は露出したファイバ端/出射しているオープンポートを読む端面検出型で、被覆の上からファイバを挟んで在線のまま検出するクランプオン式の『ファイバ識別器』とは別物です。 つまり両端が刺さって稼働中のリンクを、抜かずにその場で読むことはできません(光が来ている端/ポートを露出させる必要がある)。 「刺さっている本番ケーブルを抜かずにどれが活線か」を識別したいなら、正しい道具はクランプオン式ファイバ識別器です。
03

FiberLert(FIBERLERT-125)の仕様

項目FiberLert(FIBERLERT-125)
検出波長850〜1625nm(MM の 850/1300、SM の 1310/1550/1625 を一括カバー)
検出パワー範囲+3 〜 −30dBm(数値は出ない・有無のみ)
対応シングルモード/マルチモード・UPC/APC・ポート/パッチコード/ベアファイバ
表示光(LightBeat)+音 で信号の有無を通知
電源単4×2(付属)・無操作5分でオートオフ
非接触=端面マッチングなし。検出器は光の『有無』だけを見るので、波長設定もレベル判読も要らない。
04

何に効くか — 用途と理由

用途やることなぜ効く
差す/覗く前の活線確認(安全)露出した端・オープンポートをかざし、光が来ていないか確認活線を覗く(レーザー被曝)・活線を機器や OPM に挿す事故を防ぐ。光が来ていたら扱いに注意
極性(Tx/Rx)確認外した端側で、デュプレックス対のどちらに遠端からの光が来ているか判定Tx/Rx 取り違え(新規パッチ・差し替え後の典型)を露出端で発見
どのポート/ケーブル/パッチパネルに通信が来ているか外したパッチコード端・ピッグテール・出射しているアダプタをスイープDOM やラベルに頼らず live(実データの光がある)な端を即座に見つける(接続中の刺さったケーブルは不可)
ダークファイバ確認予備芯・未使用芯の露出端が本当に無光かを確認結線前後の取り違え防止。割り当て確認の裏取り
05

できること・できないこと(無点灯の注意)

「無点灯=完全に無光」とは限らない

検出下限は −30dBm 付近。それより弱い・不安定な信号や、汚れ・破損したコネクタでは 反応しないことがあります。点灯したら必ず活線扱い(抜かない)に倒し、 逆に「光が無い」の確定は DOM か OPM の実測で裏取りしてください。FiberLert は安全側の一次判定であって、無光の証明書ではありません。
FiberLert でできるできない(別機材が必要)
露出端/ポートの活線・無光を即判定(光+音)接続中(両端結線)のリンクを在線で読む = クランプオン式ファイバ識別器
端面を汚さず確認(マッチングしない)Tx/Rx の dBm 値・損失(dB) = OPM(光パワーメータ)
極性・どの露出端が live か・ダーク確認経路のどこで損失か・破断距離 = VFL/OTDR
SM/MM・UPC/APC・ポート/端を1台で微弱/不安定信号の確実な検出(下限 −30dBm)/成績書 = OLTS
位置づけは DOM の補完。露出端・オープンポートの活線確認や差す/覗く前の安全確認に使い、数値が要るなら光パワーメータへ進む。接続中のリンクを在線で読みたい場合はクランプオン式ファイバ識別器が必要。
06

よくある質問

Q. Fluke FiberLert は接続中のケーブルを抜かずに活線か確認できますか?光パワーメータの代わりになりますか?
いいえ、両方とも『できない』が答えです。FiberLert(FIBERLERT-125)は端面検出型で、本体のセラミックフェルールを LC レセプタクル(オープンポート/アダプタ)に挿すか、付属アダプタでパッチコードの端をかざし、ファイバ端/ポートから出射する光の有無を光と音で知らせます。被覆の上から挟んで在線のまま検出するクランプオン式の『ファイバ識別器』とは別物で、両端が刺さって稼働中のリンクを抜かずにその場で読むことはできません(露出した端か出射するオープンポートが必要)。得意なのは、露出端やオープンポートを OPM・機器・顕微鏡・自分の目に通す前の活線確認(レーザー被曝や活線挿入の防止)、外した端での極性(Tx/Rx)確認、ダークファイバ確認です(850〜1625nm・+3〜−30dBm・SM/MM・UPC/APC)。また Tx/Rx の dBm 値や損失(dB)は出ないので光パワーメータ(OPM)の代わりにもなりません。検出下限が −30dBm 付近のため微弱・不安定な信号や汚れたコネクタでは反応しないことがあり、『無点灯=無光』の確定は DOM か OPM の実測で裏取りします。接続中の本番ケーブルを抜かずに識別したい場合はクランプオン式ファイバ識別器が必要です。

Related